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糖尿病でも、お酒は飲めるのか?適量や種類を選ぶならコレ

糖尿病でもお酒は飲める?
糖尿病の人でも、お酒は飲めます。ただし、条件があります!

知らないでうっかり飲むと、大変なことに。

知っておきたいお酒と糖尿病の関係をまとめました。

なぜ糖尿病はお酒を飲んではいけないの?


「お酒を飲んだ分、他の糖質と交換ということでいいんじゃないのか…」と思っている人は、今すぐその考えを捨てましょう。

食品交換表に「お酒」はありません。

なぜかというと、何とも交換することができないからです。

アメリカの管理栄養表では、ビール350mlは油脂10gと交換になっていますが、日本の管理交換表に記載はありません。

お酒は、単に糖質ではありません。

糖質なだけなら他の糖質を減らせば済む話ですが、お酒は確実に糖尿病に悪い影響をもたらします。

犯人はアルコールです。

アルコールがインスリンの働きを阻害する


アルコールは、胃に入った状態からすでに吸収が始まります。

インスリンの分泌を阻害し、働きも鈍らせてしまいます。

アルコールは低血糖を起こさせる


アルコールが入ってくると、肝臓はアルコールの分解を何よりも優先させます。

そのため、糖尿病で受けている投薬の作用が強まり、低血糖を起こすことがあります。

通常、血糖が下がればブドウ糖を血液中に放出する回路があるので、私たちは低血糖状態になりにくくなっています。

アルコールを飲んでしまうと、この回路がうまく働かなくなります。

危険なのは、低血糖の状態は酩酊状態と似ているところです。

低血糖だったらすぐに手を打たなければならないところを、「ちょっと酔ったかな?」と低血糖の初期症状を見過ごしてしまうことがあります。

飲み会などでは周りも酔っているため、たとえ低血糖を起こして倒れていたとしても、「酔って寝ちゃった」で放っておかれる可能性すらあります。

大変危険です。

アルコールは合併症を悪化させる


過度なアルコール摂取は合併症を悪化させます。

これらの害があるため、低糖質のお酒でも、糖質ゼロのお酒でも、普通のお酒でも糖尿病の人には影響を及ぼしてしまいます。

そのため、糖尿病でお酒を飲んでもよいかどうかには、条件があるのです。


糖尿病でもお酒が飲める条件


お酒を飲んでも完璧に大丈夫!という理想的な条件は次の通りです。

  • 血糖降下薬を飲んでいない
  • インスリン療法をしていない
  • 体重は標準以下
  • 合併症はない
  • 動脈硬化はしていない
  • 血糖コントロールが長期間良好な状態を保っている
  • 飲んでも一定量で止めることができる

実際には、このすべてを満たしている糖尿病の人はいないか、いてもほんの少しです。

そのため、主治医に相談の上「上手な飲み方を教えてもらう」というのが一番実際的な方法になります。

「お酒を飲むのにわざわざ医者に相談するの?」と拒否感がある方もいるかもしれません。

でも、仕事などで週に2回以上飲む方などは絶対に相談が必要です。

なぜかというと、それで薬が代わることがあるためです。

アルコールは肝臓に大きな影響を及ぼします。

そして、糖尿病の人は常に低血糖になる危険と戦わなくてはならなくなります。

その場合、肝臓に影響が出にくい薬に代えておかないと飲酒のたびに危険な状態になってしまいます。

薬を代えるのは、それを防ぐためです。

お酒の上手な飲み方


飲む前に何かお腹に入れておこう


完全な空腹で飲んではいけません。

アルコールの吸収が早くなるばかりか、血糖値も急激に上がってしまうので良いことがありません。

必ず事前に何か食べておきましょう。

これから糖質の高いお酒を飲むので、糖質以外のものが良いです。

1杯目は好きなものを


ビールでもワインでも、1杯目は好きなものを飲みましょう。

ただし、小さいグラスで。

アルコールには適量があります。それを越えてはいけません。

1杯目から我慢していると長続きせず、ある日ふっとタガが緩んでしまうことがあります。危険です。

2杯目以降はお酒の種類を選ぼう


辛口のお酒にシフトしましょう。

ビールなら、糖質ゼロの発泡酒を、ワインなら白でも赤でもいいので辛口を、日本酒もぐっとこらえて焼酎にしましょう。

ちなみに、赤ワイン辛口のほうが白ワイン辛口よりも血糖値の上昇を抑えます。

シャンパンは「ドライ」と書いてあっても加糖してあるので、「ブリュット」と書いてある方を選びましょう。

逆に、避けたほうが良いのは黒ビール、甘口のワイン、日本酒(濁り酒のほうが清酒よりも食後血糖値が上がります)です。

できるだけゆっくり飲みましょう


一気飲みは厳禁です。

急にアルコールが体内に入ってしまうことで、低血糖になるリスクが跳ね上がります。

適度なアルコールで十分に酔いを感じるには、できるだけゆっくりと飲むことが肝心です。

お酒の適量を知っておきましょう


  • ビール…400ml
  • ワイン…200ml
  • 日本酒…150ml
  • 焼酎…140ml(アルコール度数20)
  • 焼酎…110ml(アルコール度数25)
  • 焼酎…80ml(アルコール度数30)
  • ウォッカ…60ml
  • ウイスキー…60ml
  • リキュール類…60ml

適量を越えてはいけません。

次もおいしく飲むために、ぐっと我慢してください!

おつまみを工夫しましょう


お酒は食欲を増進させます。

普段あまり食べない人でも、お酒を飲むとついつい食べてしまうこともあります。

おつまみは、キノコ類や海藻類をメインに野菜を加えたものを選びましょう。

居酒屋のメニューでは味が濃いものがほとんどですので、塩分の摂りすぎにもご注意ください。

海藻サラダや冷ややっこなど、自分で塩分を調節できるものもおすすめです。

絶対に飲んではいけない人


糖尿病は病気ですので、絶対にお酒を飲んではいけないという段階の人もいます。

命に関わりますので、以下のような人は飲んではいけません。

飲むなら必ず医師に事前報告し、対策を立ててもらいましょう。

血糖コントロールが悪くなっている場合


血糖コントロールが悪化している人は、お酒を飲むとさらに悪化します。

こうした場合は飲んではいけません。

きちんと生活療法&薬物療法で、血糖コントロールが落ち着いてから飲みましょう。

神経障害が出ている場合


手足に神経障害が出ている場合や、網膜に合併症が出ている人は飲んではいけません。

悪化させます。

合併症が出ている場合


その他、動脈硬化や腎症などの合併症が出ている人も、飲んではいけません。

高血圧を合併症としている人も同様です。

特にアルコールは、薬の威力を高め過ぎてしまうことがあり、副作用が心配です。

どうしても飲みたい場合は、医師に相談してください。