血液をサラサラにする果物とは?フルーツの効果的な成分まとめ
年齢を重ねてくると、多くの人が健康を気づかうようになります。
しかし、何から始めたら良いのか、意外と迷ってしまうものです。
そのような場合には「医食同源」という言葉を思い出してみましょう。
栄養バランスの優れた食事をすることで病気になりにくい体ができますからね。
つまり食べることは、一つの病気の予防になるということです。
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もちろん、果物・フルーツでも同じことが言えます。
より健康に良い果物を食べることで、病気を予防して健康な体作りができますよ。
ここでは「血液をサラサラにしてくれる果物」を紹介します。
参考にして、病気になりにくい体作りをしてみてくださいね。
目次
フルーツを選ぶときの注意点とは?
血液をサラサラにしてくれて、より健康な体作りに効果的な果物はたくさんあります。
しかし、血液をサラサラにする成分が多く含まれている果物であれば、どんな果物を食べても良いとは限りません。
まずは、血液をサラサラにしてくれる果物の選びかたを考えてみましょう。
血液をサラサラにしてくれる果物には、一年を通して食べられる果物もありますが、そうではない果物もあります。
つまり、旬を考えて果物を選ぶことが大切です。
果物の旬になれば、栄養価も高くなっていますし、比較的安く購入することもできます。
味わいも良い果物が多くなり、様々な面で得をしますよ。
ただし、近年はハウス栽培などで、旬の時期ではなくても手に入る果物もたくさんあります。
もちろん、少し高くても良い、より高級で美味しい果物が食べたい、自分の好きなフルーツを選びたいなど「こだわり」がある場合には旬でなくても良いですよ。
ちゃんとした店舗で購入すれば、旬でなくても栄養価は高いですし、より美味しい果物が買えることもありますからね。
そして、もう一つ注意しておきたいことがあります。
それは「食べすぎないこと」です。
いくら果物に血液をサラサラにする効果があっても、糖質を摂りすぎてしまうと意味がありません。
確かに、果物の甘みはほとんどが「果糖」です。
砂糖よりも甘みを強く感じることができます。
そのため、強い甘みがあっても、カロリーは低いということがよくあります。
また、果糖はブドウ糖などと比較すると、血糖値の上昇もより緩やかになります。
果糖の代謝酵素も比較的強いので、ブドウ糖などよりも早く代謝されてしまいます。
このようなことからも、糖尿病患者であっても果物の摂取は可能となっています。
しかし、カロリーがゼロではないですし、血糖値が全く上昇しない訳ではありません。
そのため、果物であっても食べすぎには注意しておきましょう。
血液をサラサラにする効果がある果物
バナナ
バナナは年間を通して世界中から輸入されていて、店頭に並んでいるバナナは旬と思っても良いでしょう。
多くの成分が、バランス良く手軽に摂取できるフルーツです。
バナナの効果的な成分
血液サラサラに効果的なバナナの成分は、次のようになっています。(100g中の成分)
- カリウム……360mg
- 食物繊維……1.1g
- ビタミンC……16mg
- ビタミンB6……0.38mg
- ビタミンE……0.5mg
- β-カロテン……42µg
バナナの具体的な効果
カリウムは摂取した塩分の排出に必要になります。
過剰な塩分を排出することで、体は血圧を調整しています。
血圧を上手に調整することは、血流を正常に保つために必要なことです。
血流が正常な状態は「血液サラサラ」と呼ばれており、健康の指標の一つになっています。
食物繊維には「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」があります。
不溶性食物繊維は、主に便秘の改善などに効果的で、体の老廃物を体外に排出する機能を促進してくれます。
水溶性食物繊維は整腸作用があり、脂肪の代謝に必要となる「胆汁酸」も排出します。
このとき、胆汁酸が排出されるばかりでは脂肪の代謝ができなくなるため、胆汁酸が体内で合成されることになります。
合成に使われるのは「コレステロール」なので、血液中のコレステロール値は食物繊維を摂取することで低下させられます。
また、血圧を下げる効果も有しているので、血流も改善することができます。
ビタミンCは抗酸化力に優れていて、悪玉コレステロール(LDLコレステロール)が古くなって酸化することを予防してくれます。
酸化した悪玉コレステロールは血管をふさぐことがあるため、脳梗塞や心筋梗塞などの血栓症を予防してくれる効果が期待できます。
血栓症が防げると、血液もサラサラの状態に近いままになります。
ビタミンB6は、一緒にビタミンB12や葉酸を摂取することで「ホモシステイン」を抑制してくれます。
このホモシステインは生活習慣病の原因となってしまう物質の一つです。
また、コレステロールの数値を下げるためにも効果的に働き、血液の流れを調整するために必要な成分です。
ビタミンEは、活性酸素を体外に排出するために必要な成分です。
また、自身が酸化されやすいことで、強い抗酸化作用を発揮できます。
抗酸化作用があることで、中性脂肪やコレステロールが血管などに沈着しにくくしてくれます。
すると、コレステロールや中性脂肪の流れがスムーズになって、血流を正常に保ってくれます。
その結果、血液はサラサラと流れやすくなります。
β-カロテンは体の中に入ると、体が必要としている分だけビタミンAに変わります。
活性酸素の除去に効果的で、ビタミンCやビタミンEを効果的に働かせるための補助作用があります。
悪玉コレステロールを減らしてくれる効果もあります。
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イチゴ
イチゴは「2月~4月」に最も出荷されています。
この時期が旬と言えるでしょう。
特に「ビタミンC」を多く摂取できるフルーツです。
イチゴの効果的な成分
血液サラサラに効果的なイチゴの成分は、次のようになっています。(100g中の成分)
- カリウム……170mg
- 食物繊維……1.4g
- ビタミンC……62mg
- ビタミンE……0.4mg
- β-カロテン……17µg
イチゴの具体的な効果
カリウムは血圧を調整して、血流を整えてくれます。
血流が正常に近い状態になるように血圧を調整してくれるため、血液はサラサラと流れることになります。
食物繊維は老廃物の排出を促してくれて、コレステロールを原料とする胆汁酸の生成を促してくれます。
その結果、血液中のコレステロール値を低下させることが期待できます。
血圧を調整する機能もあるため、血液もサラサラと流れる状態に導いてくれます。
ビタミンCは抗酸化作用があり、コレステロールや中性脂肪を酸化させないためには必要な成分です。
強い酸化力によって過酸化脂質が作られにくくなることも、脳梗塞などの血栓症を予防するためには効果的です。
美肌・美白効果にも優れているので、女性には嬉しい成分と言えます。
ビタミンEは抗酸化作用に優れています。
ビタミンCと同様に過酸化脂質の除去にも効果的ですし、細胞の老化予防には欠かせない成分です。
血管に古くなったコレステロールなどが沈着しないように働いて、血流をより良い状態に保ってくれます。
血管を拡張することで血圧を調整することが可能です。
β-カロテンはビタミンAの元になります。
ビタミンCやビタミンEが効果的に機能するために有効な成分で、動脈硬化の予防効果を増強してくれます。
免疫力アップにも効果的です。
ミカン(温州ミカン)
ミカンは種類によって、時期が異なります。
一般的なミカンは「12月ごろ」が旬です。
甘夏などは「4月ごろ」ですし、バレンシアオレンジは「7月前後」です。
β-カロテンが多く摂取できるフルーツです。
ミカンの効果的な成分
血液サラサラに効果的なミカンの成分は、次のようになっています。(100g中の成分)
- カリウム……150mg
- 食物繊維……0.4g
- ビタミンB1……0.09mg
- ビタミンC……33mg
- ビタミンE……0.4mg
- β-カロテン……190µg
ミカンの具体的な効果
カリウムは体内の塩分濃度を調整することで、血圧をコントロールするために有効です。
血圧を調整することで、血管に負担をかけずに血液を流すことができる血流状態にできます。
食物繊維はコレステロールの数値を下げることに有効です。
不要な脂質なども排出しやすくしてくれますし、高血圧症の予防にも効果的な血圧調整機能があります。
ビタミンB1は糖質の代謝を補助する機能があります。
体内の糖質を減らすことによって、中性脂肪が増加しにくくしてくれます。
その結果、血液中の中性脂肪の数値も下げやすくなります。
ビタミンCには美白・美肌効果があります。
また、優秀な抗酸化作用を持つことで、血管を詰まらせる原因となる過酸化脂質などを生成されにくい状態にしてくれます。
コレステロールなどの酸化防止にも重要で、血流を正常に維持するには必要な成分です。
ビタミンEは血管や体内臓器の老化防止に効果的です。
代謝機能を有する肝臓や腎臓なども老化しにくくしてくれるので、中性脂肪やコレステロールが増えすぎないようになります。
また、血管を広げる効果によって、血液がサラサラと流れやすくなります。
β-カロテンはビタミンCやビタミンEの機能を補助することができるビタミンAに変換されます。
また、上皮細胞の生成や免疫力の維持にも必要になります。
コレステロールを減らすように働く機能もあります。
リンゴ(皮つき)
リンゴは「皮つき」で食べることで、栄養価がより高くなります。
無理はしなくても良いですが、皮つきで食べるほうが良いですよ。
旬は「10月~11月」です。比較的ビタミンKが多く摂取できるフルーツです。
リンゴ(皮つき)の効果的な成分
血液サラサラに効果的なリンゴの成分は、次のようになっています。(100g中の成分)
- カリウム……120mg
- 食物繊維……1.9g
- ビタミンK……2µg
- ビタミンC……6mg
- ビタミンE……0.4mg
- β-カロテン……22µg
リンゴ(皮つき)の具体的な効果
カリウムは過剰になった塩分を排出して、血圧を調整する機能を有します。
血液サラサラの状態に近い血流を保つために有効です。
食物繊維は老廃物の排出を活性化して、代謝機能をアップします。
代謝機能が向上することで、コレステロールの代謝も活発になります。
また、コレステロールが使われる胆汁酸の代謝もアップするので、コレステロールを低下させることにつながります。
ビタミンKはカルシウムの吸収に必要となる「オステカカルシン」の機能を向上させます。
その結果、骨粗しょう症などを予防して、骨を健康に保ってくれます。
また、動脈硬化の予防にも効果的という研究結果が発表されています。
これは、動脈のカルシウム不足を予防して、動脈を硬化しにくくするためです。
動脈硬化が進行すると動脈は硬くなります。
その原因にはコレステロールの増加など以外にも「カルシウム不足」もあるからです。
ビタミンCには、過酸化脂質が増加しにくくする効果があります。
過酸化脂質が増えてしまうと、心筋梗塞や脳梗塞が引き起こされやすくなります。
また、強い抗酸化力を持っているので、悪玉コレステロールの酸化防止などにも有効です。
ビタミンEは活性酸素を減らして、細胞が老化しにくい体にしてくれます。
血液の中にある「リポタンパク質」によって運ばれているコレステロールや中性脂肪が酸化されないようにしている効果もあり、コレステロールの酸化などによって引き起こされる心筋梗塞や脳梗塞を防いでくれます。
β-カロテンは、体内ではビタミンAになります。
ビタミンAはビタミンCやビタミンEを安定化して、その効果を強くする機能もあります。
また、β-カロテン自体にも抗酸化の作用があって、活性酸素の排出を促しています。
悪玉コレステロールを減少させていく機能も持っていて、血液サラサラの状態に近づける効果があると言えます。
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その他のフルーツもある
紹介した果物以外にも、血液をサラサラにする効果を持つ果物はあります。
すでに紹介した果物は、ほとんどの人が嫌いと思わずに食べられる果物だと思います。
しかし、血液をサラサラにする効果を持つ果物はまだあります。
その中には、好みが分かれやすい果物、高価な果物などがあります。
そこで、すでに紹介した果物以外で血液をサラサラにする効果が高い果物とその注意点をまとめて紹介します。
メロン
カリウム、β-カロテンが豊富に含まれています。
また、血栓を予防してくれる酵素である「ククミシン」も豊富です。
血液をサラサラにする効果は高いと言えるので、5月から7月ごろの旬には食べてみましょう。
ただし、舌などがイガイガする、かゆくなる人も多いので注意してください。
キウイ
カリウム、ビタミンC、ビタミンEなどが豊富に含まれています。
また、キウイに含まれている酵素が「HMG-CoA還元酵素」の働きを阻害することによって、コレステロールの合成を抑制してくれます。
その結果、コレステロールの需要が体内で増加するため、血液中の総コレステロール値が下がりやすくなります。
ただし、キウイを食べると「イガイガする」などの違和感があるという人も多くいます。
これはアレルギー症状であり、キウイアレルギーの人は多くなっています。
花粉症などの人に多く、ショック状態に陥るおそれもあるため注意しておきましょう。
柿(カキ)
食物繊維やビタミンC、β-カロテンなどが豊富です。
そのため、血液サラサラには効果的なフルーツです。10月ごろに旬を迎えます。
ただし、好き嫌いが出やすいフルーツです。
嫌いでなければ、試してみてくださいね。
ブルーベリー
血圧を下げてくれる効果がある「アントシアニン」が豊富です。
眼病予防にも効果的です。他にも、ビタミンCやビタミンEも豊富に含まれます。
一方で、生のブルーベリーではなく、冷凍やジャムのブルーベリーを見かける機会が多いと言えます。
冷凍のブルーベリーを解凍して食べるのであれば、特に問題はありません。
しかし、ジャムにする場合には注意が必要です。
砂糖を加えることで「糖質の摂取量の増加」などが考えられます。
この点にだけは注意が必要ですよ。
アボカド
分類としては「野菜」と思っている人も多いでしょう。
もちろん、果物に分類することができます。
豊富に含有されるオレイン酸がコレステロールを減少・抑制するためには効果的です。
また、カリウムも豊富に含まれます。
血行を促進してくれるビタミンEも多いと言えます。
ただし、脂質の過剰摂取にもなりやすいですし、料理に使うケースが多く、他のフルーツのように手軽に食べられるイメージがないとも言えます。
その点に注意すれば、血液をサラサラにする効果はとても高いと言えるので、試しに夕食のサラダなどに使ってみると良いですよ。
レモン
ビタミンCなどが豊富ですが、単体では食べにくいですよね。
血液をサラサラにする効果はとても高いので、酢の物などの料理に使ってみるようにしましょう。
また、ハチミツレモンなどで食べる方法もありますし、工夫次第で食べやすいとも言えます。
しかし、工夫するよりも他のフルーツを食べるほうが早いかも知れませんね。
ドリアン
ビタミンEなどが豊富ですが、ニオイが強いですよね。
日本では簡単に手に入るフルーツでもないので、知識として知っておく程度で良いでしょうね。
まとめ
ここで紹介した果物以外にも、血液をサラサラにする果物はたくさんあります。
食べやすい果物もたくさんあるので、紹介した果物を参考にしてみてくださいね。
もちろん好き嫌いもあると思うので、自分が食べられる果物、好きな果物などから始めてみるのが良いですよ。
食べないよりは食べるほうが良いのは、言うまでもないですからね。
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公開日:2018年05月24日 最終更新日: