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血圧を下げる薬の副作用【種類ごとに気をつけたいこと】


血圧を下げる薬
高血圧の薬にはCa(カルシウム)拮抗薬、ARB(アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬)、ACE阻害薬(アンジオテンシン変換酵素阻害薬)、利尿薬、β(ベータ)遮断薬、α(アルファ)遮断薬の6種類の分類があり、たくさんの薬が存在しています。

これらの薬は血圧を下げる薬ですが、作用機序が異なるため副作用も少しずつ異なっています。

どの薬にも共通して言える副作用は低血圧であり、急に立ち上がった時にフラフラするような立ちくらみの症状が現れます。

Ca拮抗薬(商品名:ノルバスク、アダラートなど)


メカニズム


血管平滑筋の収縮により血圧は上昇しますが、これはCa+2(カルシウムイオン)の濃度によって調節されており、Ca+2が血管の中に入ることにより血管平滑筋が収縮します。

Ca拮抗薬は、このCa+2が血管平滑筋に流入するのを阻害する働きがあるため、血管ひろげ血圧を下げます。

副作用


顔のほてりや顔面紅潮が挙げられます。

他にも頭痛、動悸、めまいといった症状も報告されています。

これらはカルシウム拮抗薬を飲むことで、血流がよくなり起こると言われています。

この薬で1番注意しなくてはいけないことはグレープフルーツとの飲み合わせです。

相互作用により、薬の効果が強く出るとの報告がされています。

ARB(商品名:ミカルディス、ディオバンなど)


メカニズム


血圧上昇機構の一つであるレニン-アンジオテンシン系では、アンジオテンシンⅡという物質が受容体に作用することで血圧が上昇する仕組みになっています。

この薬は、そのアンジオテンシンⅡが受容体に作用するのを阻害する薬です。

副作用


めまい、ふらつき、発疹、血中尿酸値上昇、頭痛などが挙げられています。

また、まれに顔面や口唇での血管のむくみや高カリウム血症が見られます。

ACE阻害薬(商品名:コナン、レニベースなど)


メカニズム


ARBの薬とメカニズムと似ています。

ARBでは、アンジオテンシンⅡが受容体に作用するのを阻害することによって血圧上昇を防ぐのに対して、こちらは血圧が上昇する原因物質のアンジオテンシンⅡの生成を阻害する薬です。

アンジオテンシンⅡが生成される過程で、アンジオテンシンⅠからアンジオテンシンⅡへ変換される時に必要となるACEという酵素の働きを抑え、血圧上昇を抑制します。

副作用


この薬の有名な副作用は、痰を絡まない空咳というものです。

変換酵素であるACEを阻害するのと同時に、ブラジキニンという物質の分解も阻害してしまいます。

このブラジキニンが蓄積すると、気道を刺激して空咳が起こります。

この薬は他にも、めまいや高カリウム血症が挙げられています。

利尿薬(商品名:ラシックス、アルダクトンAなど)


メカニズム


利尿薬にはループ利尿薬、サイアザイド系利尿薬、カリウム保持性利尿薬の3分類が存在し、これらは腎臓で働く部位が異なっています。

共通して言えることは、血液中に水分が多く存在すると血液量が増えてしまい、血圧も上昇します。

利尿薬を用いることで、尿中から余分な水分をだし血液量を減らし、血圧を低下させます。

副作用


尿中から水分をだすときに、一緒にミネラルなども排出してしまうため低カリウム血症が起こりえます。

また、嘔吐、便秘、めまい、けいれんなどが挙げられています。

β遮断薬(商品名:テノーミン、メインテートなど)


メカニズム


β受容体は心臓などに存在しており、この受容体にノルアドレナリンが作用することで心拍数が増加し、血液が血管に送り出され、血圧が上昇します。

β遮断薬はこの受容体への作用を遮断するので、心拍数を減らし、収縮力を弱め、血圧上昇を抑制します。

副作用


除脈、倦怠感、ふらつき、めまい、浮腫などが挙げられています。

α遮断薬(商品名:ミニプレス、カルデナリンなど)


メカニズム


α受容体は主に血管に分布しており、交感神経物質のノルアドレナリンがこの受容体と作用し血管が収縮しますが、α遮断薬はそれを遮断して、血管を拡張させ血圧を抑制する薬です。

副作用


めまい、ふらふら感、頭痛、動悸などが挙げられます。

上記の副作用は副作用が出た人に主に見られる症状ですが、薬は個人差があるので、副作用の症状がこれだけとは限りません。

副作用と思われる症状が現れた際には薬の服用をすぐに中止して、かかりつけの医師に相談しましょう。

高血圧の薬だけではなく、全ての薬はヒトの身体にとっては異物となります。

異物を身体に摂りいれることは、身体に良いとは言いづらいです。

しかし、血圧が高い状態をそのままに放置しておくと動脈硬化へと移行し、その後、心筋梗塞や狭心症、脳梗塞といった命に係わる可能性も起こります。

そのため、1番身体に良い方法は食事療法と運動療法を行い、血圧を低下させていくことです。

しかし、これは薬のようにすぐに効果は出ないため、継続的に行わなくてはいけません。

そのためにも薬を飲みながら、食事療法と運動療法を同時に行うことが良い方法と言えます。