40代の血糖値平均は?血糖値を正常値に保つために必要なこと
40代になると、急激に糖尿病が発見される人が増えます。
しかも、糖尿病の疑いが濃い状態で病院にかかった経験がないという人も。
自分の健康診断の結果を見て、発症リスクがないかどうかを調べてみましょう。
40代の血糖値平均
40代の空腹時血糖値の平均は、30代よりも大幅に上がります。
- 40代男性 98mg/dl
- 40代女性 96mg/dl
30代の頃は、男性平均は93mg/dl、女性平均は82mg/dlでした。
特に女性の急激な伸びが目立つのは、閉経によって女性ホルモンのバランスが変化するからです。
空腹時血糖値の「正常値」といわれる値は100mg/dl未満です。
男性の平均が98mg/dlということは、半数近い人が正常値をオーバーしてしまっているということになります。
空腹時血糖の平均値は、これからじわじわと上がり始めます。
50代には100mg/dlを越え、70代では女性平均が110mg/dlを越えます。
男性も108mg/dlが平均となり、平均値そのものが境界型糖尿病の値になってしまうということになります。
40代の今から高い空腹時血糖を持っている方は、今のうちに平均値にしておかないと将来糖尿病に悩まされることになってしまいます。
40代で糖尿病が急増する?
糖尿病というと「高齢者の病気」でした。
しかし厚生労働省の調査によると、糖尿病は40歳を過ぎると増え始めることが分かりました。
40歳代では男性の15.9%、女性の15.2%が糖尿病か糖尿病予備軍です。
糖尿病は早期発見と早期治療によって、合併症が予防できることがわかっています。
糖尿病は末梢の血管が傷ついて使い物にならなくなっていくため、完治が難しく、網膜症や腎症など、一度死んでしまうと復活しない組織も傷つけてしまう怖い病気です。
高血糖の状態や、糖尿病そのものにも自覚症状がほとんどないため、糖尿病の発見が遅れて重篤な病気になることが多いのも事実です。
特に仕事や家庭で忙しい40代は、病院へ行って健康診断を受けるということもしない方もいます。
40代を過ぎたら血糖値は上がるものということを知って、糖尿病を防ぐために健康診断にはぜひ行ってください。
若い時は大丈夫だった人も、40代過ぎると体は変わっていきます。
血糖値を正常値に保つために
糖尿病にならないためには、空腹時血糖を正常値に保ち、食後血糖値を急激に上げすぎないことが大切です。
血糖値を正常値に保つには糖尿病の治療と同じく、食事療法と運動療法が挙げられます。
食事療法
空腹時血糖を正常値に保つためには、使い切れる分だけエネルギーを摂ることを心がけましょう。
血糖値が高くなるのは、食べた糖分が使われず、血液中に放出されている状態が起きているからです。
糖尿病の原因としては「食べすぎ、飲みすぎ」と言われますが、規則正しい食事リズムとエネルギーを過剰摂取しすぎない努力が必要です。
2日に1回は脂肪分と糖分の少ない食事にしたり、食事の量を減らしてみるなど、無理のない取り組みで食事を変えていきましょう。
食事を抜くのはおすすめできません。
食事を抜くと、次の食事の時に食後血糖値がもっと上がってしまいます。
これは、体が飢餓感を覚えてしまい、次に入ってきた栄養を最大限取り込もうとするために起きる現象です。
腹6~8分目を心がけ、食物繊維が豊富な食事を摂りましょう。
運動療法
摂取したエネルギーを使い切っていないことが、糖尿病の原因になります。
これは、食事で「取り入れるエネルギー」を減らし、同時に運動で「消費されるエネルギー」を増やすことによって解消されます。
人間の体は、ただ生きて息をしているだけで1日に定量のカロリーを消費します。
定量は人によって違い、それを基礎代謝と呼びます。
運動すると筋肉が増えます。
筋肉は基礎代謝を上げるので、消費するカロリーの量が日々増えることになります。
運動すればもちろんエネルギーは消費されますが、筋肉をつけることによってただ生きているだけで消費される基礎代謝量が増えます。
必要な筋肉をつけるため、そして今日摂った余分なカロリーを消費するためにも日々の生活に運動を取り入れましょう。
適した運動は、ジョギングやウォーキング、水泳など同じペースで長時間行えるものが最適です。
負荷をかけすぎる必要はありません。
軽く汗ばむ程度の運動を1週間に合計60分以上、というのが一つの目安です。
生活に取り入れやすい形で「体を動かす生活」を始め、糖尿病になりにくい体をめざしましょう。
公開日:2016年12月08日 最終更新日: